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猫のよだれが多い原因と治療費の目安

作成者: |2026/08/11 2:14

愛猫の口元がいつも濡れている、床にヨダレの跡が残っている——。猫は犬とちがって普段ほとんどよだれを垂らさない動物です。だからこそ「よだれが多い」は、体からのわかりやすいサインになります。この記事では、猫のよだれで考えられる原因を整理し、動物病院にかかった場合の治療費レンジを実データから示します。

この記事の要点(3 行サマリー)

  • 猫は通常ほとんどよだれを出さないため、口元が常に濡れている状態は受診を検討する目安になります。
  • 原因として多いのは口内のトラブル(歯周病・口内炎)で、口腔検査と投薬なら 5,000〜20,000 円、全身麻酔下の歯石除去になると 30,000〜80,000 円が目安です。
  • 急に大量のよだれが出て元気がない場合は、誤飲・中毒の可能性があり、緊急対応では 200,000〜800,000 円規模になることもあります。

猫のよだれ、どこからが「多い」のか

健康な猫でも、次のような場面では一時的によだれが出ます。これは生理的なもので、数分で収まるなら心配はいりません。

  • 撫でられて強くリラックスしているとき(ゴロゴロと同時に少量)
  • 苦い薬を飲ませた直後(10〜30 分程度で収まることが多い)
  • おいしそうな匂いを嗅いだとき(数十秒)
  • 車移動などで軽い乗り物酔いをしているとき

一方で、次のような出方は生理的な範囲を超えている可能性があります。

  • きっかけがないのに 1 日を通して口元が濡れている
  • よだれが糸を引く、粘り気がある、血が混じる
  • 口臭が以前より強くなった
  • ドライフードを避けてウェットしか食べなくなった、フードを口からこぼす
  • 顔まわりを前足で気にする、口を開けたまま固まる

特に「食べ方の変化」と同時に起きているよだれは、口の中の痛みを示していることが多く、放置すると食欲不振や体重減少に進みます。

考えられる原因を 5 つに整理する

以下はあくまで一般的に知られている可能性であり、診断は獣医師による口腔内の確認と検査が必要です。

1. 歯周病・歯石

3 歳以上の猫では珍しくないとされるトラブルです。歯肉が赤く腫れ、痛みでよだれが増えます。口臭を伴うことがほとんどです。

2. 口内炎(歯肉口内炎)

口の粘膜に強い炎症が起きる状態で、猫では痛みが激しく、ごはんを前にして鳴く・食べようとして後ずさるといった行動が見られることがあります。

3. 誤飲・中毒

ユリ科の植物、人間用の解熱鎮痛薬、洗剤、除草剤などに触れたり口にしたりすると、急激によだれが出ます。突然の大量のよだれ+嘔吐+ぐったりは、緊急性が高い組み合わせです。

4. 口の中の異物・外傷

糸状のおもちゃや魚の骨が舌の裏に引っかかっている、歯が折れているといったケースです。片側だけよだれが垂れることがあります。

5. 消化器や全身性の不調

吐き気があるときにも、嘔吐の前段階としてよだれが増えることがあります。腎臓の機能低下によって口内に潰瘍ができ、それがよだれにつながる場合も知られています。

治療費の目安:段階別レンジ

下記は Withねこが症状カテゴリ別に整理した参考レンジです。実際の金額は動物病院・地域・検査内容・重症度によって大きく変動します。

口内トラブルが原因だった場合

段階主な処置費用レンジよくある金額帯
軽度口腔検査+抗生剤5,000〜20,000 円8,000〜15,000 円
中等度全身麻酔下のスケーリング(歯石除去)30,000〜80,000 円40,000〜60,000 円
重度全抜歯手術+入院60,000〜250,000 円100,000〜180,000 円
最重症重症歯周炎の手術100,000〜300,000 円150,000〜220,000 円

誤飲・中毒が疑われた場合

段階主な処置費用レンジよくある金額帯
軽度催吐処置+経過観察15,000〜50,000 円20,000〜35,000 円
中等度内視鏡摘出+入院+点滴40,000〜150,000 円60,000〜100,000 円
重度開腹手術+入院150,000〜600,000 円250,000〜400,000 円
緊急緊急手術+集中管理200,000〜800,000 円350,000〜500,000 円

出典:日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査」および PETPETLIFE 治療費データをもとに、Withねこが症状カテゴリ別に整理した参考レンジです。

注目したいのは、同じ「よだれ」という入口でも、原因によって金額のオーダーが 1 桁変わる点です。軽度の口腔検査なら 1 万円前後で済む一方、誤飲からの開腹手術になると数十万円になります。こうした振れ幅への備えとして、若く健康なうちに加入条件を確認しておく方は少なくありません。ペット保険「うちの子」の詳細を見る

受診までに家庭でできる観察メモ

診察時間は限られています。次の 5 項目をスマートフォンにメモしておくと、獣医師が原因を絞り込みやすくなります。

  1. いつから:今日からか、1 週間前からか。急性か慢性かの判断材料になります。
  2. 片側か両側か:片側だけなら異物や歯の破折が疑われやすくなります。
  3. 色と性状:透明/白く泡立つ/血が混じる/茶色い。
  4. 食べ方の変化:ドライを残す、こぼす、ごはんの前で鳴く、口をくちゃくちゃさせる。
  5. 環境の変化:新しい観葉植物を置いた、掃除で洗剤を使った、新しいおもちゃを与えた。

可能であれば、口元の様子を 10 秒程度の動画で撮っておくと有用です。診察室では緊張して症状が出ないことがよくあります。無理に口を開けさせようとすると噛まれる危険があるため、外から見える範囲で構いません。

すぐ受診すべきサイン

次のいずれかに当てはまる場合は、翌日を待たず動物病院に連絡することをおすすめします。

  • 突然大量のよだれが出て、同時にぐったりしている
  • 植物・薬・洗剤に触れた可能性がある
  • よだれに血が混じる
  • 24 時間以上まったくごはんを食べていない
  • 口を閉じられない、舌が出たままになっている

関連する症状については、猫の歯石除去・抜歯の費用はいくら猫の誤飲・中毒の記事もあわせてご覧ください。

よくある質問

Q. リラックスしているときのよだれは放っておいて大丈夫ですか。

A. 撫でているときにゴロゴロと一緒に少量出て、やめると数分で収まるなら、生理的な反応と考えられています。ただし量が増えてきた、撫でていないときにも出るようになった場合は、口の中を確認してもらってください。

Q. 高齢猫のよだれは年齢のせいですか。

A. 加齢そのものがよだれを増やすわけではありません。シニア期は歯周病が進行していたり、腎臓の機能が落ちていたりする可能性があるため、むしろ若い猫よりも早めの受診が向いています。

Q. 歯磨きをすればよだれは防げますか。

A. 歯周病由来のよだれについては、日常の歯磨き習慣が予防に役立つと考えられています。ただしすでに炎症が起きている口に歯ブラシを入れると強い痛みを与えるため、まず口内の状態を診てもらってから習慣づけを始めてください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断・治療を目的とするものではありません。掲載した治療費は参考レンジであり、実際の費用は動物病院・地域・症状により変動します。愛猫の症状については必ず獣医師にご相談ください。

監修:Withねこ合同会社(第一アイペット損害保険代理店)

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