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猫の歯石除去・抜歯の費用はいくら

Withねこ
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この記事の要点

  • 猫の歯石除去(全身麻酔下のスケーリング)は40,000〜60,000 円が中心。口腔検査と投薬だけで済む軽度なら 8,000〜15,000 円が目安です。
  • 歯が溶けて全抜歯が必要な段階になると100,000〜180,000 円、入院を伴う重症例では 150,000〜220,000 円に達することがあります。
  • 歯科処置は「病気」扱いでも、目的が予防的な歯石除去だとペット保険の補償対象外になる場合があります。加入前に約款の確認が必要です。

「口を触ると嫌がる」「よだれが増えた」「口臭が急に強くなった」。猫の口のトラブルは、飼い主が気づいた時点ですでに数年かけて進行していることが少なくありません。そして受診をためらう最大の理由が「全身麻酔と聞いた」「いくらかかるのか分からない」という不安です。この記事では、Withねこの症状相談ツールに実装している治療費レンジの実データをもとに、猫の歯科治療にかかる費用を段階別に整理します。

猫の口のトラブルはなぜ見つかりにくいのか

猫は口の痛みをほとんど表に出しません。歯がぐらぐらの状態でもドライフードを丸呑みして食べ続けるため、「食欲はある」ことが安心材料にはなりません。3 歳以上の猫の多くに歯周病の所見があるとされ、シニアになるほど割合は上がっていきます。

飼い主が家庭で気づける手がかりは、次のようなサインです。

  • 口臭:生臭い、鉄のような、あるいは腐敗したような臭いに変わる
  • よだれ:口の周りが常に湿っている、水を飲んだ後以外でも顎下が汚れる
  • 食べ方の変化:カリカリを口から落とす、片側だけで噛む、食器の前で一度ためらう
  • グルーミングの変化:毛づくろいが減り、毛艶が落ちる(口が痛くて舐められない)
  • 顔を触られるのを嫌がる:以前は平気だった頬や顎まわりを避けるようになる

とくに「口臭 + よだれ + 食べ方の変化」が 3 つそろった場合は、歯石だけでなく歯肉炎や歯の吸収病巣(歯が内側から溶ける猫特有の病変)が進んでいる可能性があります。原因の特定には麻酔下での口腔内レントゲンが必要になるため、家庭での観察だけで段階を見極めることはできません。

段階別・猫の歯科治療にかかる費用

以下は、Withねこが症状相談ツールで参照している治療費レンジ(一次データ)です。動物病院は自由診療のため地域差・施設差がありますが、相場感の目安として使えます。

段階主な処置内容費用の中心帯
軽度(歯肉炎・口臭のみ)口腔検査 + 抗生剤8,000〜15,000 円5,000〜20,000 円
中等度(歯石の蓄積)全身麻酔下スケーリング(歯石除去・研磨)40,000〜60,000 円30,000〜80,000 円
重度(歯の吸収病巣・重度歯周炎)全抜歯手術 + 入院100,000〜180,000 円60,000〜250,000 円
緊急(顎骨に及ぶ重症歯周炎)重症歯周炎手術150,000〜220,000 円100,000〜300,000 円

出典:Withねこ症状相談ツール搭載の治療費データベース(2026 年時点)。実際の請求額は麻酔前検査の内容、抜歯本数、入院日数で変動します。

「歯石除去 40,000〜60,000 円」の内訳

スケーリングが数万円になるのは、処置そのものより全身麻酔の周辺コストが積み上がるためです。おおまかな構成は次のとおりです。

  • 麻酔前検査(血液検査・心臓のチェック):8,000〜20,000 円
  • 全身麻酔・モニタリング:15,000〜30,000 円
  • スケーリング・研磨・口腔内レントゲン:10,000〜25,000 円
  • 点滴・投薬・日帰り管理:5,000〜15,000 円

「無麻酔で歯石を取る」サービスを見かけることがありますが、歯周ポケットの内部や歯の裏側は無麻酔では処置できず、見える部分だけを削って外見が改善したように見えるにとどまります。獣医療の場で麻酔下処置が標準とされているのは、レントゲンで歯根の状態まで確認する必要があるからです。

抜歯が 10 万円を超えるのはどんなときか

猫の歯科でとくに費用が伸びやすいのが、歯が内側から溶けていく歯の吸収病巣と、口腔内の広範囲に炎症が広がる慢性歯肉口内炎です。どちらも歯石を取るだけでは痛みが取れず、原因になっている歯を抜くことで改善を目指します。奥歯は歯根が複数に分かれているため 1 本の抜歯にも時間がかかり、10 本以上の抜歯になると麻酔時間も入院日数も伸びます。

費用は重くなりますが、抜歯後に「食欲が戻った」「毛づくろいを再開した」という変化が見られるケースは珍しくありません。歯を残すことよりも痛みを取ることが優先される場面がある、という点は事前に理解しておくとよいでしょう。

数万円の処置を「想定内」にしておく

歯科処置の難しさは、金額の大きさそのものよりもタイミングを選べないことにあります。ほかの手術と同様、数万円から十数万円の出費が予告なく発生します。猫の手術費用の相場シニア猫の医療費が上がり始める時期も併せて把握しておくと、備えの全体像がつかみやすくなります。

ペット保険を検討する場合、歯科は商品ごとに扱いの差が大きい領域です。歯周病の治療は補償されても、予防目的の歯石除去は対象外という設計が一般的で、加入時点ですでに歯周病の所見があると既往症として扱われることもあります。条件は商品によって異なるため、補償範囲は必ず公式の資料で確認してください。

ペット保険「うちの子」の補償範囲を公式ページで確認する

費用を抑える現実的な選択肢

歯科でかかる総額を下げる方法は、突き詰めると「進行させない」しかありません。

  1. 年 1 回の口腔チェックを健康診断に組み込む:軽度で見つかれば投薬のみの 8,000〜15,000 円帯で対処できる可能性があります。シニア期は年 2 回が推奨されます。
  2. 歯みがきは「毎日 10 秒」から:完璧を目指すより、ガーゼで前歯を数秒拭くことを毎日続けるほうが歯石の付着を抑えられます。爪切りに慣らす手順と同じく、段階を踏んで顔まわりに触られることに慣らすのが先です。
  3. 複数の見積もりを取る:スケーリングは 30,000〜80,000 円と幅が広く、麻酔前検査の内容で差が出ます。内訳を明細で出してもらい、何にいくらかかるのかを確認しましょう。
  4. デンタルケア用品を併用する:歯みがきが難しい子には、デンタルジェルやデンタルガム、飲み水に混ぜるタイプもあります。歯みがきの代替にはなりませんが、何もしないより付着の速度は抑えられます。

よくある質問

Q. 麻酔が心配です。高齢猫でも歯石除去はできますか?

年齢そのものが麻酔の可否を決めるわけではなく、腎臓・心臓・肝臓の状態が判断材料になります。麻酔前の血液検査や心臓の評価で問題がなければ、10 歳を超えていても処置を行うケースはあります。反対に若くても心疾患があれば慎重な判断が必要です。「高齢だから無理」と決めつけず、まず検査結果をもとに獣医師と相談してください。

Q. 全部の歯を抜いたら、ごはんは食べられなくなりませんか?

猫は歯で咀嚼するのではなく丸呑みに近い食べ方をするため、全抜歯後もドライフードを食べ続ける子が多いとされています。痛みが取れたことで抜歯前より食べる量が増えるケースもあります。術後しばらくはウェットフードやふやかしたフードで様子を見ながら移行するのが一般的です。

Q. 口臭だけで、食欲もあります。急いで受診すべきでしょうか?

口臭は歯周病の初期から出るサインで、痛みの有無とは連動しません。食欲があることは「軽度である証拠」にはならず、猫は歯がぐらついていても食べ続けます。軽度のうちに受診できれば投薬のみで済む可能性が上がるため、口臭に気づいた時点での受診が費用面でも有利です。ただし急変を伴わない限り、緊急の受診が必要な状態ではありません。


監修:Withねこ合同会社(第一アイペット損害保険代理店)

ご注意:本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療方針の決定に代わるものではありません。掲載している費用は目安であり、実際の金額は動物病院・地域・症状の程度によって異なります。愛猫の症状については必ずかかりつけの動物病院にご相談ください。また保険の補償内容・条件は商品ごとに異なりますので、詳細は保険会社の公式資料をご確認ください。

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