この記事の要点
猫がすやすや眠っているときに「ぐー」「ずー」という音が出ること自体は、珍しいことではありません。とくに顔が短めの猫や、あごを胸に押しつけるような姿勢で寝ている猫は、一時的に空気の通り道が狭くなって音が出ます。この場合は体勢を変えると音が止まるのが特徴です。
一方で、次のような場合は鼻から喉にかけてのどこかが慢性的に狭くなっている可能性があり、動物病院で確認したほうが安心です。
特に「片方の鼻だけ詰まっている」ように見えるときは、左右差の理由を確認する価値があります。両側性の鼻炎とは背景が変わることがあるためです。
ここで挙げるのはあくまで「獣医師が鑑別として考える代表例」であり、家庭で判断できるものではありません。診断は必ず動物病院で受けてください。
猫ヘルペスウイルスやカリシウイルス、細菌などが関わることがあります。子猫や保護直後の猫、多頭飼育の家庭で見られやすく、くしゃみ・鼻水・目やにを伴うことがあります。一度落ち着いても、ストレスや季節の変わり目に再燃することがあるタイプです。
感染をきっかけに鼻の粘膜が慢性的に腫れ、通り道が狭くなったまま残ることがあります。年単位で付き合う猫もいます。
シニア猫で「片側だけ」「だんだんひどくなる」経過をたどる場合に、獣医師が画像検査を勧めることがあります。早めに確認しておくほど選択肢が広がります。
エキゾチックショートヘアやペルシャなど、鼻が短い猫種はもともと鼻腔が狭く、いびきが出やすい傾向があります。ただし「猫種だからで片づけない」ことが大切で、以前より悪化しているなら別の要因が乗っている可能性があります。
喉まわりに脂肪がつくと気道が狭くなり、いびきが増えることがあります。体重管理が改善につながる場合があります。
音が「いびき」ではなく「呼吸そのものの苦しさ」に近い場合、喉頭や気管、あるいは胸腔内の問題が背景にあることがあります。このケースは緊急度が上がります。
いびき・鼻づまりで受診した場合、かかる費用は「どこまで調べるか」で大きく変わります。以下は当社が症状カテゴリ別に整理している参考レンジです。
| 重症度 | 主な内容 | 目安レンジ | よくある金額帯 |
|---|---|---|---|
| 軽度 | 初診料+抗生剤または抗ウイルス薬 | 3,000〜15,000円 | 5,000〜10,000円 |
| 中等度 | 血液検査+ネブライザー+内服薬 | 10,000〜40,000円 | 15,000〜25,000円 |
| 重度 | 入院+点滴+ネブライザー+抗生剤 | 30,000〜150,000円 | 50,000〜100,000円 |
| 緊急 | 酸素室入院+集中治療 | 80,000〜300,000円 | 120,000〜200,000円 |
| 重症度 | 主な内容 | 目安レンジ | よくある金額帯 |
|---|---|---|---|
| 軽度 | 初診料+聴診+内服薬 | 5,000〜20,000円 | 8,000〜15,000円 |
| 中等度 | レントゲン+血液検査+内服薬+ネブライザー | 20,000〜80,000円 | 30,000〜60,000円 |
| 重度 | 酸素室入院+精密検査+循環器治療 | 80,000〜400,000円 | 150,000〜280,000円 |
| 緊急 | 救急外来+ICU+心臓治療 | 200,000〜800,000円 | 300,000〜500,000円 |
出典:日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査」および PETPETLIFE 治療費データをもとに、Withねこが症状カテゴリ別に整理した参考レンジです。実際の金額は動物病院・地域・検査内容・重症度によって大きく変動します。
ポイントは、初回で終わらないことがあるという点です。慢性鼻炎に移行すると、内服やネブライザーを数か月から年単位で続けることになり、1回あたりは小さくても総額が積み上がっていきます。鼻の中を詳しく見るためにCTや内視鏡が必要になると、麻酔費用を含めて10万円前後になることもあります。
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受診前にひとつだけやっておくと診察が早く進むのが、安静時呼吸数の記録です。
健康な猫の安静時呼吸数は1分あたりおおむね20〜30回です。40回を超える状態が続くときは、動物病院に相談してください。眠っているときの数値のほうが正確に出ます。
あわせて、スマートフォンで10〜20秒の動画を撮っておくと非常に役立ちます。いびきは病院では出ないことが多く、「家ではこう鳴っています」という音源があるだけで話が早く進みます。呼吸の様子は猫の呼吸が苦しそうなときの治療費もあわせてご覧ください。
次に当てはまるものがあれば、診療時間を待たずに連絡してください。
反対に、いびきはあるが食欲・元気・体重が保たれている場合は、次の診療時間に相談する形で問題ないことが多いです。ただし「様子見」の期間は1〜2週間までを目安にし、それを超えるなら一度診てもらうことをおすすめします。くしゃみが主体の場合は猫のくしゃみが止まらないときの治療費も参考になります。
特に体重は重要です。鼻づまりで匂いが分かりにくくなると食欲が落ち、静かに痩せていくことがあります。月1回でも記録をつけておくと、変化に早く気づけます。
検査や入院が必要になった場合、金額は一気に跳ね上がります。「いざというときに検査をためらわずに済むか」という観点で備えを見直しておくのも一つの方法です。公式ページで補償内容を確認する
体勢を変えると止まる、頻度が低い、食欲も元気もある、という状態なら急ぐ必要はないことが多いです。ただし「起きているときも鼻が鳴る」「最近急に始まった」「音が変わってきた」のいずれかに当てはまるなら、次の診療時間に相談してください。判断に迷ったら、動画を撮って持参するのが一番確実です。
乾燥した環境では鼻の粘膜が荒れやすいため、湿度を40〜60%程度に保つことは負担を減らす一助になります。ただし加湿だけで根本の原因が解決するわけではありません。また、猫のいる部屋でアロマオイルを併用するのは避けてください。猫は精油の成分を代謝しにくいとされています。
単発の軽い鼻炎で終われば5,000〜10,000円程度ですが、慢性化した場合は月1回程度の通院と投薬が続き、年間で数万円規模になることがあります。原因を特定するために画像検査(麻酔下)まで進むと、その回だけで10万円前後になるケースもあります。金額は病院・地域で大きく変わるため、受診時に見積もりを確認してください。
猫のいびきは「かわいい寝息」で終わることも多い一方で、鼻から喉のどこかが狭くなっているサインのこともあります。見分けるポイントは、体勢を変えても続くか/起きているときも鳴るか/いつから変わったかの3つです。
費用は軽度なら5,000〜10,000円、検査を伴うと15,000〜25,000円が目安ですが、慢性化すると総額が読みにくくなります。まずは安静時呼吸数の記録と動画の準備から始めてみてください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断・治療を目的とするものではありません。症状の判断や治療方針は必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。掲載している費用は参考レンジであり、実際の金額を保証するものではありません。
監修・作成:Withねこ合同会社(第一アイペット損害保険株式会社 代理店)