この記事の要点
「昔から遊ばない」のか「最近遊ばなくなった」のかで、意味がまったく違います。次の3段で切り分けてください。
ポイントは変化の速さです。猫は痛みや不調を隠すため、遊ばなくなることが最初のサインになる場合があります。数日で急に変わったなら、性格ではなく体調として扱ってください。急な変化の背景と受診の目安は猫の行動が急に変わったときの原因と治療費で扱っています。備えを検討する場合はペット保険「うちの子」の詳細を見るページも確認してください。
おもちゃを買い足す前に、次の順番で試してください。上から順に、効果が出やすく費用がかからない順です。
1〜4はお金がかかりません。ここまでで反応が出る猫がかなりの割合を占めるので、買い替えは最後の手段と考えてください。
猫が反応するのは「おもちゃ」ではなく「獲物の動き」です。狩りの4段階を再現します。1セット5分、次の順で動かしてください。
やりがちな失敗が3つあります。猫に向かって近づける(獲物は逃げるものです)、速く振りすぎる(目で追えず諦めます)、捕まえさせずに終わる(達成感がなく学習しません)。この3つを直すだけで反応が戻る猫がいます。
遊びの延長で手を噛んでくる場合は猫が遊びで手を噛むときの対処を、猫同士のじゃれ合いと本気のケンカの見分けは猫の遊びとケンカの見分け方を参考にしてください。
目安は3〜4日で反応が落ち、1〜2週間で無視されるようになると考えてください。猫は新しい刺激に強く反応する一方、動きのパターンを覚えると狩りの対象として扱わなくなります。
対策は買い足しではなくローテーションです。手持ちのおもちゃを3グループに分け、次のように回します。
この方法なら、おもちゃを増やさずに「新しさ」を作れます。2週間ぶりに出てきたおもちゃに、初めて見るような反応をする猫は珍しくありません。
あわせて、におい移りにも注意してください。長期間しまっておいたおもちゃは、猫にとって重要な情報であるにおいが薄れています。出す前に数分だけ手で握っておくと、反応が戻りやすくなります。
必要なのは「量を減らすこと」ではなく「形を変えること」です。
| 時期 | 1回の長さ・回数 | 向いている遊び |
|---|---|---|
| 子猫(〜1歳) | 3〜5分×1日4〜6回 | 短く何度も。噛んでよいものを必ず用意する |
| 成猫(1〜6歳) | 5〜10分×1日2回 | 走る・跳ぶを含む狩りの再現 |
| シニア前期(7〜10歳) | 3〜5分×1日2回 | ジャンプを減らし、床を這う動きを中心に |
| シニア後期(11歳〜) | 2〜3分×1日2〜3回 | 座ったまま前足で触れる範囲。知育トイも有効 |
シニアになって遊ばなくなったとき、加齢と決めつけるのは早いことがあります。関節に痛みがあってジャンプを避けている、目が見えづらくて速い動きを追えない、といった背景があるかもしれません。床を這わせる動きに変えたら反応したのであれば、それは「遊びたくない」のではなく「その動きが追えない」だけだった、ということです。
日々の変化に気づく仕組みとしては猫の毎日チェックの習慣が使えます。遊ぶ時間の長さも記録項目に入れておくと、変化が数字で見えます。
A. 使う場合は、最後に必ず実体のあるおもちゃやおやつを「捕らせて」終えてください。光は捕まえられないため、狩りが完結せず、猫によっては欲求不満が残ることが指摘されています。また、目に直接当たらないよう、床や壁だけを照らす使い方を徹底してください。単独で使い続けるより、締めくくりを用意した補助的な道具と考えるのが安全です。
A. 他の猫がいる場で遊べていない可能性があります。順位や相性の関係で、強い個体の前では動けない猫がいます。別の部屋に連れていき、1対1で5分だけ試してみてください。そこで遊ぶなら性格ではなく環境の問題です。その場合は、遊ぶ時間を分ける、部屋を分ける、といった対応で解決することがあります。
A. 完全室内飼いでは、遊びが運動量の大きな部分を占めます。ただし遊び以外でも、上下運動のできる家具の配置や、フードを数か所に分けて置くといった方法で活動量は確保できます。体重が半年で10%以上増えている場合は、遊びの有無にかかわらず食事量の見直しも含めて、健康診断のときに相談してください。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療の代わりになるものではありません。気になる症状がある場合は、かかりつけの動物病院にご相談ください。